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2018-2019 ラオス旅行記 vol.1

 

 貴重な年末年始の休みをドブへと捨てるべく、友人と2人でラオスに行ってきました。

 

 

【vol1.の道のり】

12/29 関空→釜山(プサン)

12/30 釜山(プサン)→ビエンチャン→ルアンパバン

 

 

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 2018年12月29日。

 何とか各々の仕事を納めて、まだ見ぬラオスへいざ向かわんと関西国際空港に集合してみたはいいものの、2人して行く気が全く起きませんでした。

 

 とりあえずチェックインまで少し時間があったので、特に入りたくもない店の、別に食べたくもないカツカレーをクチャクチャ食べながら、

 

「…そろそろチェックイン、せなあかんなぁ」

「…せやなぁ」

 

 という会話だけを虚しく響かせて、どちらもお地蔵さんのように動かない。そんな徳の多いやり取りが何度も続きました。

 私はこの時心底、「今すぐ帰って家でゆっくり過ごしたい」と強く願っていたのですが、不思議と友人も同じ気持ちであることがハッキリと伝わってきました。

 以心伝心、水魚之交、幸先のいい旅のスタートでした。

 

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 重い腰を上げてみれば、年末の出国ラッシュというものでピーチのカウンターは旅行者風人間のごった煮状態でした。

 格安航空などではなくJALANAを使えばいいものを、貧乏人が多い世の中というのも困ったものです。

 

 その中でも貧乏の筋金入りである我々は、手荷物の重量オーバーによる追加の金の支払いを恐れ、計量器をコソコソと避けるようにチェックインし、無事に日本を発ちました。

 

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 乗り換えのため、韓国は釜山(プサン)の<金浦(キンポ)空港>で一度降ります。

 

 この日の釜山はまさに凍てつく寒さで、口を開くのはおろか、ポケットから両手も出せないほどでしたので、私は無口なヤンキーの霊を憑依させたつもりで無心で歩き、沙上(ササン)→西面(ソミョン)→ポムネコルと電車を乗り継ぎ目的のゲストハウスに到着したところ、"思ひ出の保健室"のような部屋を与えられました。

 

 オーナーのおじさんは痩せっぽちのキツネみたいナリのよく喋る小男で、まるで熟練のスリみたいでしたが実際は腰が低くてとても親切な韓国紳士の方で、荷物もスろうとはしませんでした。

 

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 これはゲストハウスの共用スペースです。

 ペコペコなので食料を漁りますが、湿気でシラケきったポッキー似の謎菓子しかありませんでしたので、寒さを厭わず外出することにしました。

 

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 なにも考えず、壊れたファービーように「サムイ。サムイ。」と繰り返しながら辺りをほっつき歩いていたのですが、さすがに2人とも限界がきて、目についた焼肉店に飛び込みました。

 

 店員さん達は英語はダメといった具合でしたので、メニューを片手に特になんの意図もないジェスチャーを色々試してみたところ、向こうも負けじと適当に全種類の肉をごそっと持ってきてくれました。

 冷凍モノでしたが味はとても良く、手製の脂っこいナムルや正体不明の葉野菜(少なくとも知ってるチシャの形状ではなかった)とのマリアージュは、それはもう絶妙なものでした。

 たらふく食って酒もそれなりに飲んで、お会計は2人で約2500円。これほど豚の命が軽い国があったのだなぁと、大満足で店を後にしました。

 

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 翌朝は6時に起床、タクシーで金浦空港へ向かい、9時発のビエンチャン行きの飛行機に乗り込みます。

 写真はまるで後光が差しているかのようですが、韓国のビールはどいつもこいつも美味しくはありません。

 

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 機内で朝からビールを注文し、あたかも我が世の春かのようですが、こいつもまぁ美味しくないです。

 

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 ビエンチャンのワットタイ空港に到着。

 ルアンパバンに向かう国内便の乗り換えまで3時間ほどあったので、バスタクやトクトクで外に出て昼食を食べようと計画していたのですが、一ヶ所しかない空港の両替所には外国人たちの長蛇の列が出来ており、並ぶのを渋りました。

 「そうだ…並ぶほかに道はないんだ…」と悟るのに20分ほどかかりました。

 

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 タクシーで一旦空港を離れて市街地へ。

 ベトナム旅行時以来の再会となるメコン川を懐かしみながら、川沿いを少しぶらつきました。

 写真奥に見える小さな遊園地のような施設からは、なぜかバスドラムみたいな音が不規則なリズムで延々と鳴っていました。

 

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 時間もないので、近くの屋台風の店に適当に入ったのですが、ここがもう大当たりでした。

 "汁なしのインスタントラーメン風焼きそば"や"エビをふんわり揚げたっぽいもの"を食べたと思うのですが、あまりに美味しくて写真を撮り忘れるどころか記憶も定かではない始末です。

 

 ウエイトレスをこなす気立ての良さそうな娘さんが、料理を運ぶ合間に自前のスピーカーでお気に入りの曲を流してくれていたのですが、それらが今まさに眼前に広がるラオスの風景や気候とぴったりと合っており、舌でも耳でも東南アジアの旅情にどっぷり浸らせてくれたのでした。
<このバンドでした→

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 ラオスを代表するビール『ビアラオ』。

 これがまた美味しくて、お値段およそ100円(大ビンで)。

 "ポスト水"というか、もはやペットボトルの水より安いのです。以降、写真や文章内でビアラオが出ていなくても裏で飲んでいると思って読み進めていただいて差し支えありません。

 

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 ビエンチャンの心地よさもよそ目に、ルアンパバンへ向かうため空港に引き返して国内線にチェックインしました。

 

 国内線のロビーはとても簡素で、ぽつんとある売店はまるで在庫一掃セールのような有様でした。

 

 写真右側のレジ店員が、スマホに食い入るように動画を見ているので、どんなものかと後ろから覗いてみたところ『どっちの料理ショー』に酷似した番組でした。

 ビアラオの缶をレジに置いても、彼女は私の方には目もくれず、ラオス関口宏の鮮やかな司会ぶりに釘付けでありました。

 

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 簡素の波は喫煙所にまで及んでいました。

「これ(Jamiroquai - Virtual Insanity (Official Video) - YouTube)みたいや!!」

 と2人で写真を撮ってはしゃいでいたのですが、帰国後見直してみると全然違いました。

 

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 そんなこんなで、無事ルアンパバン行きの飛行機へと乗り込んだのでありました。


 

 

【続きはこちら】

ofurofilm.hatenablog.com